毒にも薬にもなる

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良く効く薬は、用法・用量を間違えると大変な毒にもなります。
有名なトリカブトの生薬名は附子(ぶし)といい、れっきとした漢方の薬です。
麻酔薬で有名な花岡流で原材料としても用いられていました。
毒のような人体に大いに影響与えるということは、それだけの力を持つということです。
以前、日本のコロナワクチン接種率についてのグラフを紹介しました。
その時予想していた通り、ものすごい勢いで日本のワクチン接種率は伸びてきています。
その勢いは韓国では、より顕著であることが分かります。
他の国では、100人あたり、150回くらいで、その勢いは失っています。
日本では、それほど取り上げられていると感じませんが、世界では、ワクチン否定派という流れが、その原因の一つにあるようです。
ワクチンの性質上、地域のワクチン接種率が上がれば、それだけ回りに及ぼす影響も軽くなることが見込まれます。
いわゆる集団免疫というものですが、これは接種していない人も受ける恩恵なのにもかかわらず、多くの人が接種しないとそういう状況がうまれないジレンマがあります。個人的な利益だけを優先するなら、他の人がワクチン接種をして自分だけがワクチン接種しないというのがリスクを減らせる考え方なのですが、日本人にとっては、それはあまりに利己的すぎると考えるのかもしれません。
別の言い方をすれば同調圧力がすごいということでしょうか。それを考えると韓国の社会は、より同調圧力が強いのかもしれません。
奇しくも、先のノーベル物理学賞を受賞した、真鍋教授が日本国籍を離れた理由に、「日本に戻りたくない理由の一つは、周囲に同調して生きる能力がないからです」という言葉がでて話題となりました。日本が折角の才能を世界に流出したことを嘆く記事が多く見られましたが、そういった意味では日本の同調圧力は毒なのかもしれません。
しかし個人的な意見を言うと、おそらく真鍋教授の才能が日本で認められてその研究が自由に進められたとしても、ノーベル賞を受賞するような結果にはならなかったのではないかと思います。結果として研究の成果が認められて、日本人のノーベル賞受賞者がまた増えた事実だけを見れば、そういう意味では薬として働いたと言えなくもないわけです。
同調圧力に正しい用法用量があるのか、全く否定すべきなのか、ここで結論は出せませんが、いずれにせよ良い結果が多いことを願うばかりです。

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