大企業の系列会社や地域密着型を自負している意識の高い会社では、しばしば地域貢献活動として、朝ゴミ拾い活動を行っているところがあります。
春先になると、一目でこの人たちは新社会人なんだろうなと分かるので、よく気にして見る機会があります。
企業の地域貢献が、本来こういう形なのかということは別にして、その内容を理解すれば、実質的に地域にとって意義のあるものですし、地域のネットワークに疎く無ければ、地域貢献活動を行っている企業にとっても企業イメージが良くなり、他では得られない利点としての効果があるとても良いことだと思います。
ただし、何の説明もなしに察するところもなく、スーツ姿の数人が朝ゴミ拾いをしている状況は、非日常的で違和感を感じずにはいられません。先に一目で新社会人と分かるというのは、なにも真新しいスーツに身を包んでいるということだけでなく、集団で固まって談笑していたり、地域貢献活動としてはその意味を理解しているのかなと疑問に思える行動をとっていることであったり、他の(おそらくベテランの)社員の方が黙々とゴミ拾いを真摯に行っている姿との比較で、分かってしまいます。
残念ながらこういった光景は、折角のとても良い活動が、企業イメージをアップさせる効果について半減させてしまいます。逆説的に捉えれば、数年たつと新入社員がそういう風に変わるしっかりとした会社なのかなとも思いますが、そこまで深く考えることはまずありません。
ですから、本当は会社の制服や、制服の無い企業はどこの会社の社員が地域貢献活動の一環として行っていることを一目でわかるようにするのが良いのではないかと思います。新入社員にとっても周りから見られることが、この活動の間接的な意義の一つであることも理解しやすくなるでしょう。企業側としては、アピールすることが目的ではないと捉えるかもしれませんが、地域住民の人の目線に立っても、その目的とどこの会社がそのような活動をしているのか理解できることは、安心につながることでもあります。
いくら良いことであっても、その目的と誰がやっているのかということが分からなければ、不信な行動として捉えられるのは当然のことです。
ある種こうやるのが当り前というようになっている企業の地域貢献活動ですが、より良い活動に改善していくことが大事なんことではないかと思いました。
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